集客のためにソーシャルメディア(SNS)やウェブサイトを活用されている事業所はたくさんあると思いますが、それぞれの特徴と役割を理解されていますか? なんとなく体感的に理解されているような感じの人はいらっしゃいますが、改めて整理することで、新たな気づきに繋がると思います。
目次
ユーザーの購買サイクル
ソーシャルメディアとウェブサイトの立ち位置について考える際には、まずはユーザー・消費者の購買サイクルを考えることから始めます。 購買サイクルとは、訪問者が見込み客になり、そして新規購入客となりリピート客(常連客)になっていただくまでの流れのことです。 その購買サイクルには6つのステップがあります。
購買サイクルの各ステップ
・認知:あなたの商品・会社及びサービスについて「気づく」 ・興味関心:その認知したものに対して「もっと知りたい」と思う ・検討:その商品サービスについて「購入を検討する」 ・購入:購入することで「新規購入客」となる ・継続:繰り返し購入する「リピート客」となる ・応援:その商品サービスを「広めたくなる」まずはその商品サービスを知り、より詳しく理解し、買うか買わないかを検討し、買い、気に入ったらリピートし、そして知り合いに薦めたくなる、といった具合です。これらの各ステップにはそれぞれに適したWebサービスがあります。次にそれらを一覧で表示します。
ステップ | Webサービス | ユーザーの動き例 |
認知 | SNS・ブログ | 知り合いからの紹介(いいね) |
興味関心 | ウェブサイト・メルマガ | より詳しい情報 |
検討 | ウェブサイト・メルマガ | 他事例・比較 |
購入 | ウェブサイト | 具体的な問い合わせなど |
継続 | ウェブサイト・SNS・メルマガ | キャンペーンチェックなど |
応援 | SNS・ブログ | 感想など |
このように、ユーザーには大きく分けて6つのステップがあり、そのステップごとに適したWebサービスがあります。 各ステップごとのユーザーを確実に獲得することで、あなたの使用しているWebサービスはより集客の役に立つものへと変身していきます。
認知の獲得
まずはあなたの商品やサービスを知ること、つまり「認知」について考えてみましょう。 認知とは何か 認知とは、まだあなたの商品やサービスについて知らない人に対し、存在を知ってもらう・気づいてもらうことを指します。 また、気づくということは、ユーザーが知らなかったニーズ(潜在的見込み客)に対して認識するということを意味します。 この、ユーザーが知らなかったニーズ(潜在的見込み客)に対して認識することが非常に大事です。
目的客と流動客
まず、ウェブサイトとSNSの立ち位置の違いの一つとして、ウェブサイトは(リンクバナーなどから流入してきた場合を除く)検索エンジンで検索しないと、そのウェブサイトへたどり着くことはできません。検索するということは目的があるということですから、つまりユーザーはあなたの商品やサービスについて、または類似した何かについて認識しているということになります。目的客です。 一方、SNSはフレンドあるいはフォローしている人が「いいね」などの行動をすることによってあなたに情報を提供します。その商品やサービスをその時点で知らなくても、SNSで拡散されることを通じて気づくことが可能になります。つまり流動客です。 ブログも同様に、それまで認識していなかったユーザーに対して認知させる特性があります。 ですので、まずはSNSなどでユーザーに「こんな商品やサービスがあるんだ、知らなかった」と思わせる必要があります。 そのためにはまず良質なコンテンツ、つまり、あなたの商品サービスの価値を正しく伝える情報を提供し、それを継続して行うことが第一です。継続して伝えるということは、あなたの商品やサービスを様々な角度から、それを導入することによってユーザーの満足度を高めることができるということを伝えることです。それらを行うことで、潜在的見込み客に対してアプローチができ、商品を認知し、ほんのすこし「興味関心」が生まれかけている潜在的見込み客からのアクセスを得ることが可能となります。 コンテンツをウェブサイト内のブログなどで公開し、それをSNSのフレンドやファンに対して流す。本当にいいコンテンツは拡散されますから、継続的にコンテンツを提供し続けることで、「認知」され、「興味関心」へのステップへと導くことへ繋がります。
SNSは認知獲得のための道具
ここで一つお伝えしたいのですが、SNSは万能ではありません。同時に、ウェブサイトも万能ではありません。これらをうまくミックスさせて戦略的に使うことが顧客獲得への近道であり王道であると考えます。なぜならば、ユーザーは上に書いたステップを一段一段進んでいくことでしか進めません。例えば「興味関心」のないユーザーに対し、いきなり「検討」を勧めるメールマガジンが届いたらあなたはどう考えますか?うんざりしてそのメールマガジンの配信を受けるのをやめたくなりませんか?少なくともそれが「購入」へとつながることはまずないでしょう。その商品やサービスの価格が高ければ高いほどその傾向は強くなります。 Facebookなどで頑張ってアピールしていても、なかなか成果に結びつかないのはそういった理由があります。ユーザーのステップを考えずに急いてセールスを行っても逆効果になりがちです。SNS上ではあくまで「認知」している状態で、「興味関心」へのステップにはまだ進んでいないからです。
なぜSNSだけじゃダメなのか
ほとんどのSNSユーザーはニュースフィード(Facebook)から情報を得ています。ということは一つの記事に対しての寿命が非常に短い特性があります。例えば事業所などでFacebookページを持たれている方なら、インサイトなどでアクセスを確認してみてください。その記事に対しておそらく数日中にアクセスがほぼなくなるといった傾向があると思います。また、SNSは検索エンジンにインデックス(登録)されないため、検索しても表示されません。 一方、ウェブサイトなどで記事を更新すると、その記事は検索エンジンにインデックスされ、それが同時にSEOにも配慮したものであるならば、安定したアクセスの継続が見込めるからです。 また、SNSはそのプラットフォームが固定されているため、より効果的な「見せ方」まで考えると弱い部分があります。 こういったことなどから、ソーシャルメディアとウェブサイトの立ち位置はそれぞれ違い、それぞれの良さを両立させることが大事であり、その根幹にあるのは、ユーザー目線のコンテンツを提供することにあるのです。
「Webサービスを使った集客について(その1):SNSとウェブサイトの特性の違い」のまとめ
ソーシャルメディアは、それまでサービスを知らなかったユーザーに対し認知を獲得するために有効である。 しかし、記事が一過性なものになりがちであり、認知から興味関心・検討へユーザーが推移するには弱い部分がある。金額が上がれば上がるほどその傾向は強くなる。 一方で、ウェブサイトは「認知」の部分で弱いところがあるものの、認知から興味関心をもたせ、検討・購入・・へつなげるためには、より詳しい情報を継続してユーザーに示すために必要。 つまりまずその商品やサービスを知らないユーザー(潜在的見込み客)に対しての有益なコンテンツを継続してブログ(できればウェブサイト内に設置したい)を作成し、それをSNSに掲載することを続ける。
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2015.12.28お知らせ
株式会社アルラボ 代表取締役
Google広告の認定資格保持者。短期的なキャンペーンマーケティングだけでなく長期的なマーケティングが得意。
建築業関連の案件に数多く携わっています。
最近行けてないけどキャンプが好き。