Google広告のデータを、AIが直接読めるようにしたよ
クライアントのGoogle広告を分析するとき、これまでは管理画面からCSVをダウンロードして、それをAIに読み込ませて…という手順を踏んでいました。正直、これが地味に手間でした。
もっとスムーズにできないかと思い、Google広告のデータをAIが直接取得できる仕組み(MCPサーバー)を自社で開発しました。
なぜ作ったのか
Claude DesktopというAIツールには「MCP(Model Context Protocol)」という仕組みがあって、外部のデータソースとAIを直接つなぐことができます。GA4(Googleアナリティクス4)用のMCPサーバーは公開されているものがあったので、以前からクライアントのサイト分析に活用していました。
ところが、Google広告用のMCPサーバーは公式にもサードパーティにも存在しませんでした。探してみると有料のデータ連携サービスを経由するものはあるのですが、Google広告のAPIを直接叩くものはない。であれば自分で作ろう、というのが出発点です。
どうやって作ったのか
技術的な話をざっくり書くと、Node.js(TypeScript)でMCPサーバーを構築し、Google Ads APIと接続しています。Google Ads APIを利用するためにはいくつかの準備が必要で、Google Cloud ConsoleでのOAuth認証設定、MCCアカウント(管理者アカウント)からのDeveloper Token取得、クライアントアカウントのMCCへのリンクといった手順を踏みます。
ソースコードはGitHubで公開しています。同じようにGoogle広告のデータをAIで分析したいという方がいれば、自由にお使いください。
https://github.com/kazuhitoNaotsuka/google-ads-mcp
何ができるようになったのか
一番大きいのは、AIに「このクライアントの広告を分析して」と言うだけで、必要なデータをAIが自分で取りに行けるようになったことです。
具体的にはこんなことができます。
まず、GAQL(Google Ads Query Language)という問い合わせ言語を使って、AIが自由にデータを取得できます。キャンペーン別の実績、キーワードごとのパフォーマンス、実際にユーザーが検索した語句、時間帯別・曜日別・デバイス別・地域別のデータなど、管理画面で見られるものはほぼすべてAPI経由で取得可能です。
さらに、GA4のMCPサーバーと組み合わせることで、広告のクリックデータとサイト内の行動データを突き合わせた分析もできます。たとえば「広告経由で来たユーザーがどのページで離脱しているか」「コンバージョンしたユーザーとしなかったユーザーの行動の違い」といった、複数のデータソースをまたいだ分析が一度の指示で完了します。
管理画面だけでこれをやろうとすると、複数のレポートをCSVでダウンロードして、スプレッドシートで突き合わせて…という作業が必要になります。それが「分析して」の一言で済むようになったのは、実務上かなり大きい変化です。
この仕組みで目指していること
私たちはこの仕組みを使って、クライアントへの広告レポートの質を上げていきたいと考えています。
数字の羅列ではなく、AIが市場環境やサイトの状態も踏まえたうえで「何が問題で、次に何をすべきか」まで提案するレポート。それを、手作業ではなくAIの力で効率的に作成できる体制を整えています。
Google広告を出しているけれど、データの見方がよくわからない。代理店からレポートは来るけど、改善に活かせていない。そういったお悩みがあれば、ぜひ一度ご相談ください。