AIに選ばれることが重要な時代(2026年4月)

AIに選ばれることが重要な時代(2026年4月)

最近、こんな経験はありませんか。

何か調べたいとき、Googleで検索する代わりに、ChatGPTやGeminiに「佐賀でおすすめの整骨院ある?」「注文住宅が得意な工務店を教えて」と聞いてみる。すると、AIがいくつかのお店を名前付きで紹介してくれる。

これ、もうかなり多くの人がやっています。

そしてここが重要なんですが、AIが紹介するお店には偏りがあります。すべてのお店を平等に紹介してくれるわけではなく、AIが「このサイトは信頼できる」と判断した情報源から選んで回答しています。

つまり、あなたのお店のホームページがAIに選ばれる状態になっていなければ、どれだけ良いサービスを提供していても、AIの回答には出てこない。お客さんの目に触れる機会を、知らないうちに失っているかもしれないということです。

この記事では、「AIはどうやってサイトを選んでいるのか」「どのAIが多く使われているのか」「自分のサイトをどう改善すればいいのか」の3つを、できるだけわかりやすくお伝えします。

そもそもAIはどうやって「おすすめ」を選んでいるのか

まず前提として、ChatGPT、Gemini、Claude、Grokといった主要なAIは、それぞれ情報の集め方や選び方がかなり違います。

Yext社が680万件以上のAI引用データを分析した調査(2025年10月公開)によると、各AIモデル間で引用するサイトの重複は非常に少なく、あるAIで選ばれているからといって別のAIでも選ばれるとは限らないことがわかっています。
(参照:Yext「AI Visibility in 2025: How Gemini, ChatGPT, and Perplexity Cite Brands」2025年10月

では、主要なAIがそれぞれどんなサイトを「信頼できる」と判断しているのか。ひとつずつ見ていきましょう。

ChatGPT(OpenAI)の場合

ChatGPTは、裏側でMicrosoftのBing検索を使って情報を探しています。そしてドメインの権威性、コンテンツの質、プラットフォームの信頼性という3つの軸で評価していると言われています。
(参照:ZipTie.dev「How Does ChatGPT Choose Its Sources?」2025年3月

特徴的なのは、自分のサイトよりも「第三者が言っていること」を重視する点です。Yextの同調査では、ChatGPTの引用の約49%がYelpやTripAdvisorなどの外部ディレクトリサイトからでした。つまり、自社サイトをどれだけきれいにしても、食べログやホットペッパーなどの外部サイトに正確な情報が載っていなければ、ChatGPTには選ばれにくいということです。

また、ページの表示速度も影響します。AI Clicks社(2025年)の調査では、表示が速いサイト(FCP 0.4秒以下)は平均6.7回引用されたのに対し、遅いサイト(FCP 1.13秒超)は2.1回と、約3倍の差がありました。
(参照:Ai Boost「ChatGPT Ranking Factors in 2026」2026年3月

もうひとつ見逃せないのが、ページの冒頭部分の重要性です。Zyppy社(2025年)の分析では、ページの最初の30%がAI引用全体の44.2%を占めていました。AIは長い前置きを読み飛ばして、冒頭に答えがあるページを優先的に引用する傾向があるようです。

Gemini(Google)の場合

GeminiはGoogleが開発したAIで、他のAIとは根本的に違う強みを持っています。それは、Google検索、Googleマップ、Googleビジネスプロフィール(GBP)、Googleレビューなど、Googleのエコシステム全体のデータに直接アクセスできることです。
(参照:The Answer Engine AI「How to Get Your Business Cited in Google Gemini」2026年3月

特にローカルビジネスにとって大きいのが、GBP(Googleビジネスプロフィール)がGeminiの引用判断に直接影響するという点です。Moz社が1万件のAI生成回答を分析した調査(2025年)では、引用されたサイトの73%がGBP認証済みだったのに対し、引用されなかったサイトではわずか31%でした。ChatGPTはGBPのデータを見ることができませんが、GeminiはGBPを直接読み込んでいます。

もうひとつ、GeminiはGoogleのE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の評価を他のどのAIよりも重視しています。
(参照:AnswerManiac「Gemini AI Visibility」2026年2月

これは当然といえば当然で、Googleが品質評価の基準を作り、そのGoogleが作ったAIがその基準を使っているわけですから。実際の施工事例、お客様の声、スタッフの資格情報などを掲載しているサイトほど、Geminiに選ばれやすくなります。

また、Yextの調査ではGeminiの引用の52%が「ブランドの自社サイト」からでした。ChatGPTが第三者サイト重視なのとは対照的に、Geminiは自社サイトをしっかり作り込んでいるお店を評価する傾向があります。

Claude(Anthropic)の場合

ClaudeはAnthropicが開発したAIで、Web検索にはBrave Searchを使っています。Claudeの引用とBrave Searchの検索結果の重複率は86.7%と非常に高く、Brave検索で上位に出ることがClaude対策の基本になります。
(参照:Oltre.ai「Claude AI Optimization」2025年12月

Claudeの最大の特徴は「検証可能性」を最も重視することです。日付付きの統計データ、一次ソースへのリンク、そして「リスクや限界も正直に書いている」コンテンツを好みます。ConvertMate社の調査(2026年1月)では、リスクや制限事項を明示的に記載したコンテンツは引用が1.7倍に増えるというデータがあります。
(参照:ConvertMate「Claude Visibility Study」2026年1月

一般消費者の利用シェアでは現時点で2〜4.5%程度と少ないため、ローカルビジネスの集客という観点では優先度は低めです。ただし、BtoB向けのサービスを展開している場合は無視できません。

Grok(X / 旧Twitter)の場合

GrokはXプラットフォーム(旧Twitter)のデータにリアルタイムでアクセスできるのが最大の特徴です。トレンドや投稿、エンゲージメントデータが信頼性評価に影響するため、Xで活発に発信しているビジネスが有利になります。
(参照:SEO Marketing Agency「Top 10 GEO Tools 2026」2026年2月

ただし、現時点ではGrokの引用パターンに関する体系的な研究データは限られています。市場シェアも約3.4%と小さいため、ローカルビジネスのGEO対策としては優先度は低い状況です。

どのAIが一番使われているのか──市場シェアを見てみる

「AIに選ばれるサイト」を考える上で、まず「どのAIが多く使われているのか」を知っておく必要があります。

2026年1月時点のSimilarwebのデータによると、AIチャットボットの市場シェアは以下のようになっています。
(参照:AI Business Weekly「AI Market Share 2026」2026年4月 / Incremys「ChatGPT Statistics 2026」2026年3月

ChatGPTが約64〜68%で圧倒的な1位。Google Geminiが約18〜21.5%で急成長中。この2つだけで全体の約86%を占めています。続いてDeepSeekが約3.7%、Grokが約3.4%、PerplexityとClaudeがそれぞれ約2%、Microsoft Copilotが約1.1%という状況です。

注目すべきは、1年前にChatGPTが87%のシェアを持っていたのが68%まで落ちている一方、Geminiが5.4%から18.2%に急伸していることです。Geminiの伸びの大きな要因は、Androidスマートフォンへの標準搭載です。Similarwebのデータによれば、Geminiアプリ単体よりも、AndroidのOS機能としてGeminiを使っている人のほうが2倍多い。つまり「自分がAIを使っている」と意識していない層がかなりいるということです。
(参照:The Answer Engine AI「How to Get Your Business Cited in Google Gemini」2026年3月

この数字が示していることは明確です。ローカルビジネスのGEO対策は、まずChatGPTとGeminiの2つに集中すれば、AIユーザーの86%をカバーできるということです。

自分のサイトをどう改善すればいいのか

ここからが実践編です。ChatGPTとGeminiの両方に選ばれやすくなるサイトの内部改善を、具体的に解説します。

ChatGPTにもGeminiにも効く共通の改善

まず、両方のAIに共通して有効な改善から。

ページの冒頭で「答え」を書く

AIは長い前置きを読み飛ばします。各セクションの冒頭40〜60語で、その見出しに対する直接の回答を書いてください。
(参照:Ai Boost「ChatGPT Ranking Factors in 2026」2026年3月

たとえば「注文住宅の相場は?」という見出しの直下に「佐賀県内の注文住宅の相場は、延床面積30坪で2,500万〜3,500万円が目安です」と書く。その後に詳しい説明を続ける。この「結論ファースト」の書き方がAIに引用される最大のコツです。

具体的な数字を入れる

「多くのお客様にご利用いただいています」ではAIは引用しません。「2024年の施術実績は年間2,400件、リピート率は87%です」のように、具体的な数字があるとAIは格段に引用しやすくなります。

Citegrade社の分析(2026年3月)によれば、事実密度(80語に1つ以上の具体的データ)が高いページは引用確率が4.2倍になるとされています。
(参照:Citegrade「How to Get Cited by ChatGPT」2026年3月

見出しを「お客さんが聞きそうな質問」にする

「サービス概要」ではなく「整骨院の施術って痛い?」「工務店選びで失敗しないポイントは?」のように、実際にお客さんが検索したりAIに聞いたりする言葉を見出しにしてください。

Princeton大学の研究でも、ヘッダーをユーザーの検索クエリと一致させることが、AIに引用されるための最も費用対効果の高い改善の一つだとされています。
(参照:Enrich Labs「Generative Engine Optimization (GEO): The Complete 2026 Guide」2026年2月

比較表やFAQを作る

AIは「抽出しやすい情報のかたまり」を好みます。料金比較表、施術メニュー一覧、よくある質問と回答といった構造化された情報は、長い文章の中に埋もれた情報より圧倒的に引用されやすくなります。

あるGEO調査では、8つのツールを12項目で比較した表のあるページがChatGPTに引用された一方、同じ情報をツールごとに500語ずつ書いた長文レビューのページは引用されなかったという事例が報告されています。
(参照:Rajesh R Nair「How to Get Your Website Cited by ChatGPT」2026年4月

「最終更新日」を表示する

AIは古い情報を嫌います。同じ内容でも「2024年の記事」と「更新日:2026年4月」と書いてある記事では、後者が選ばれます。

Ahrefsの分析では、ChatGPTに引用されたページの89.7%が2025年中に更新されており、60.5%が直近2年以内に公開されたものでした。
(参照:ZipTie.dev「How Does ChatGPT Choose Its Sources?」2025年3月

WordPressであれば、投稿の更新日を自動表示する設定は簡単にできます。

構造化データ(スキーマ)を入れる

少し技術的な話になりますが、これはAI対策で非常に効果が大きい施策です。

「構造化データ」とは、ホームページのHTMLの中に埋め込む、AIや検索エンジンに向けた「自己紹介コード」のようなものです。人間の目には見えませんが、AIはこれを読むことで「このサイトは佐賀市にある工務店で、新築とリフォームをやっていて、創業15年で、営業時間はこうです」といった情報を推測なしで正確に把握できます。

Citegrade社の分析ではスキーマのあるページはAI引用率が2.8倍高く、Authoritas社の調査(2025年)ではFAQスキーマ付きページのChatGPT引用は3倍に増えたとされています。
(参照:Citegrade「How to Get Cited by ChatGPT」2026年3月 / Ai Boost「ChatGPT Ranking Factors in 2026」2026年3月

ローカルビジネスが最低限入れるべき構造化データは、主に3種類あります。

LocalBusiness(店舗・事業所の基本情報)

トップページの <head> タグ内に埋め込むことで、AIに「この会社はどこにあって、何をしているのか」を伝えます。以下は工務店の例です。○○の部分を自社の情報に書き換えて、そのままコピーして使えます。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Article",
  "headline": "○○(← 記事タイトルに書き換え)",
  "author": {
    "@type": "Person",
    "name": "○○(← 著者名に書き換え)",
    "jobTitle": "○○(← 肩書きに書き換え。例:代表取締役、院長、一級建築士 など)"
  },
  "datePublished": "2026-01-15(← 公開日に書き換え。形式:YYYY-MM-DD)",
  "dateModified": "2026-04-01(← 最終更新日に書き換え。形式:YYYY-MM-DD)",
  "publisher": {
    "@type": "Organization",
    "name": "○○(← 会社名または屋号に書き換え)"
  }
}
</script>

AIは「一級建築士が書いた記事」と「誰が書いたかわからない記事」を区別します。E-E-A-T(専門性・信頼性)の観点で、著者の資格や肩書きを入れることが重要です。記事を更新したときは「dateModified」の日付も忘れずに書き換えてください。

貼り付け方

上のコードはすべて、ホームページのHTMLの中にそのまま貼り付けるものです。具体的には、各ページの <head> タグの中(</head> の直前あたり)にコピーして貼り付けてください。「○○」や日付などの部分を自社の情報に書き換えれば、そのまま動きます。

正しく設定できているかどうかは、Googleの「リッチリザルトテスト」にページのURLを入れれば確認できます。エラーが出なければOKです。

自社での対応が難しい場合は、ホームページの制作会社に相談してみてください。構造化データの追加は、工数としてはそこまで大きくない作業です。

ChatGPT対策で特に重要な改善

ChatGPTはBing検索を使っているため、Bingでの可視性確保が大前提です。Bing Webmaster Toolsに登録してサイトマップを送信してください。Googleでは上位に出ていてもBingでは圏外というケースは珍しくありません。Bingに出ていなければ、ChatGPTに引用される可能性はほぼゼロです。
(参照:Rajesh R Nair「How to Get Your Website Cited by ChatGPT」2026年4月

もうひとつ、ロボットの設定ファイル(robots.txt)でAIのクローラーをブロックしていないか確認してください。GPTBotがブロックされていると、ChatGPTはあなたのサイトの中身をそもそも読めません。
(参照:GEORaiser「How to Get Cited by ChatGPT」2026年3月

また、ChatGPTは第三者サイトの情報を重視するので、食べログ、ホットペッパー、Googleマップ、各種業界ポータルサイトなどに掲載されている自社情報が正確かどうかも確認しておきましょう。

Gemini対策で特に重要な改善

Geminiにとって最も強力なシグナルのひとつが、Googleビジネスプロフィール(GBP)です。GBPの情報がGeminiの回答に直接使われるため、以下をしっかり整えてください。

営業時間やサービス内容が最新の状態になっているか。写真は定期的に追加しているか。口コミにはきちんと返信しているか。投稿機能を活用して新しい情報を発信しているか。

これらはすべて、従来のMEO対策(Googleマップ対策)としてやってきたことと同じです。つまり、GBP対策をしっかりやっている時点で、すでにGemini対策の基盤はできているということです。

加えて、Geminiは従来のGoogle検索でのパフォーマンス(クリック率、滞在時間など)も引用判断に使っています。メタタイトルやメタディスクリプションの改善は、Google検索のクリック率を上げるだけでなく、Geminiに選ばれるための改善にもなります。
(参照:AnswerManiac「Gemini AI Visibility」2026年2月

そしてE-E-A-T。実際の施工事例(ビフォーアフター写真付き)、スタッフの資格情報、お客様の声、創業年数。こうした「本当にこの仕事をやっている人が書いている」とわかる情報を充実させることが、Geminiに選ばれるための最も本質的な改善です。

まとめ──「AIに聞かれたとき、出てくるか」が新しい集客の分かれ道

ここまでの内容を整理します。

AIによるおすすめ検索は、すでに多くの人が日常的に使っています。ChatGPTとGeminiの2つで全体の約86%のシェアを占めており、この2つに対応すれば大半のAIユーザーをカバーできます。

ChatGPTには「Bingで見える」「第三者サイトの情報が正確」「ページ冒頭で答えを書く」ことが重要。GeminiにはGBPの充実とE-E-A-T(実績・専門性の証明)が最も効きます。そして両方に共通して「具体的な数字」「更新日の表示」「質問形式の見出し」「構造化された情報」が有効です。

まだほとんどのサイトがこの対策をしていません。だからこそ、今やれば先行者利益が取れるかもしれません。

参照元一覧

株式会社アルラボについて

佐賀を拠点に、ホームページ制作・SEO対策・Googleビジネスプロフィール運用・Google広告運用を行っています。「AIに選ばれるサイト作り」も含めた、地域ビジネスのWeb集客をトータルでサポートします。

GEO対策やサイト改善について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

直塚 一仁 代表取締役 / Webディレクター / プログラマー

佐賀市を拠点に、中小企業・個人事業主のWeb戦略を支援。ホームページ制作からSaaS開発、SEO対策、広告運用まで、デジタル領域をワンストップで手がける。「技術力×提案力」で地域ビジネスの成長を加速させることをミッションに、これまで多数のプロジェクトに携わる。