「内製化」と「自走化」は、まったく別のもの

「内製化」と「自走化」は、まったく別のもの

AIの進化によって、これまで外注しないと作れなかったものが、社内でも作れるようになりました。バナー画像、SNS投稿、ブログ記事、動画、簡単なLP。生成AIに指示を出せば、そこそこの見た目のものが数分で出てきます。

そのため最近、「広報は内製化したい」「外注コストを下げて自社でやりたい」というご相談が増えています。コストは下がりますし、スピードも上がりますので、一見すると良いことづくめに見えます。

ただ、ここで多くの中小企業が混同されていることがあります。「内製化」と「自走化」は、まったく別物だということです。

内製化は「作業が社内でできる」状態にすぎません

内製化とは、これまで外に出していた作業を、社内でできるようにすることです。ツールが使える、デザインができる、文章が書ける、投稿ができる。AIのおかげで、この「作業レベルの内製化」は、確かに誰でもできるようになりました。

しかし、作業ができることと、成果を出せることは別です。ここを取り違えると、「社内でやっているのに、まったく成果が出ない」という状態に陥ります。実際、そうしたご相談をよくいただきます。

自走化とは、作業ができることではありません。自分たちで「何を、誰に、なぜ、どう届けるか」を判断し、意図を持って動き、結果を検証して、次の手を打てる状態のことです。つまり、マーケティングの思考と判断が社内にある状態を指します。

若い社員に、なんとなくSNSを任せていませんか

中小企業でよく見かける光景があります。「SNSやホームページの更新は、若い社員に任せている」「若い子のほうがSNSに詳しいから」——こういった任せ方です。

ここで一度、立ち止まって考えていただきたいことがあります。その社員さんは、マーケティングを理解されているでしょうか。

自社の顧客が誰で、どんな悩みを持っていて、どこで情報を探していて、何を見て購入を決めているのか。その流れを理解した上で、意図を持って投稿しているでしょうか。それとも、ただ「更新しておいて」と言われたから、なんとなく写真を上げて、それっぽい文章を添えているだけになっていないでしょうか。

もし後者であれば、それは広報とは呼べません。単なる作業の消化になってしまっています。会社のリソースを使って、成果の出ない作業を毎日積み上げている状態です。これは社員さん本人の責任ではなく、任せ方の問題だと感じています。

若い社員に、なんとなくSNSを任せていませんか

中小企業でよく見かける光景があります。「SNSやホームページの更新は、若い社員に任せている」「若い子のほうがSNSに詳しいから」こういった任せ方です。

ここで一度、立ち止まって考えていただきたいことがあります。その社員さんは、マーケティングを理解されているでしょうか。

自社の顧客が誰で、どんな悩みを持っていて、どこで情報を探していて、何を見て購入を決めているのか。その流れを理解した上で、意図を持って投稿しているでしょうか。それとも、ただ「更新しておいて」と言われたから、なんとなく写真を上げて、それっぽい文章を添えているだけになっていないでしょうか。

もし後者であれば、それは広報とは呼べません。単なる作業の消化になってしまっています。会社のリソースを使って、成果の出ない作業を毎日積み上げている状態です。これは社員さん本人の責任ではなく、任せ方の問題だと感じています。

本来、中小企業の広報は社長が一番理解されている必要があります

これは、社長ご自身がデザインをやる、ツールを使いこなす、という話ではありません。そこは社員さんや外部に任せていただいて構いません。

社長が理解されている必要があるのは、もっと本質的な部分です。

  • 自社の顧客は誰か
  • その顧客はどこから来るのか
  • 何を比較して、どうやって自社を選んでいるのか
  • 選ばれるために、自社は何を伝えるべきなのか

この一連の流れを把握された上で、顧客の意向に沿った発信を設計するのが、本来の広報です。これを社長が理解されていないと、誰に任せても、会社として一貫した発信にはなりにくいと感じています。

社長がここを理解されていれば、社員さんに任せるときも「なぜこれをやるのか」「何を目指しているのか」を伝えられます。社員さんはその意図の中で動けるようになります。これが、本当の意味での自走化ではないでしょうか。

綺麗なバナーを作っても、届かなければ意味がありません

もう一歩踏み込ませてください。

AIを使えば、綺麗なバナーは誰でも作れます。洒落たSNS投稿も、読みやすいブログ記事も作れます。見た目のクオリティは、もう差別化要因ではなくなってきています。

では、何が成果を分けるのでしょうか。

その商品に、そもそもニーズがあるのか。ニーズがあるとして、その商品を欲しいと思っている方の目に、ちゃんと触れているのか。触れた上で、選ばれる理由が伝わっているのか。

この三つが揃っていないと、どれだけ綺麗な制作物を量産しても、売上は動きにくいものです。逆に、この三つが揃っていれば、多少粗い制作物でも、ちゃんと成果は出てきます。

ここを考えずに「とりあえずSNSを更新しよう」「ブログを週一で出そう」とやっているとすれば、それは作業であって、広報とは違うものになっています。せっかくの社内のリソースが、もったいない使われ方をしていることになります。

そういったこと、考えられているでしょうか?

自社のSNS投稿、ホームページの更新、広告運用。これらは、顧客が自社を選ぶまでの流れの中で、どういう役割を果たしているのか。担当されている方は、その役割を理解された上で手を動かされているのか。

「やっている」ことと「考えてやっている」ことは、まったく違うことです。そして、成果を出すのは後者だけだと感じています。

AIによって、作業の内製化はしやすくなりました。ですが、マーケティングの思考を社内に持つこと、つまり自走化は、AIでは代替できません。ここを社長ご自身が理解され、社内に根付かせていく必要があるのではないでしょうか。

私たちの考え方

私たちは佐賀の中小企業さまのWeb制作・デジタルマーケティングを支援しております。制作物を納品して終わりではなく、顧客がどこから来て、何を見て、どう選ぶのかを一緒に設計するところから関わらせていただいています。

「内製化はしたいが、自走化できる自信がない」「社員に任せているが、成果が出ている気がしない」という段階でのご相談もお受けしております。まずは現状を整理するところから始められますので、気になる方は一度ご相談いただければと思います。

この記事を書いた人

直塚 一仁 代表取締役 / Webディレクター / プログラマー

佐賀市を拠点に、中小企業・個人事業主のWeb戦略を支援。ホームページ制作からSaaS開発、SEO対策、広告運用まで、デジタル領域をワンストップで手がける。「技術力×提案力」で地域ビジネスの成長を加速させることをミッションに、これまで多数のプロジェクトに携わる。